流星と隕石
隕石についてわかっていること
- 隕石は、地球へ落ちてきた太陽系の一部です。大部分は小惑星か
らきて、特にそのうちの数個は、4ベスタ(写真5)から来たと
考えられています。;またいくつかは、おそらく彗星から
来たと考えられています。わずかですが(今までに11個)、火星が起源(写真4)のものがあることもわかっています。
- 一見、何の変哲もない岩石のようにみえる隕石ですが、私たちが研究室で入念に分析することができるので、非常に重要です。
アポロと月派遣計画によって持ち帰られた数キロの月の岩石を
除くと、隕石は、私たちの地球外の宇宙に関する唯一の物理的証拠です。
- 隕石は次のように分類されます:
- 炭素質コンドライト:揮発性元素が少ないことを除いて非常に太陽の組成に似ている;C型小惑星に似ている;
- 普通コンドライト:断然、最も多くの隕石がこの分類に
入る;地球型惑星のマントルや地殻と組成が似ている。(写真1,上);
- 鉄隕石:主として鉄とニッケルからできている; M型小惑
星に似ている。(写真3);
- 石鉄隕石:S型小惑星のような石質物質と鉄の混合物;
- エコンドライト:地球の玄武岩に似ている;月や火星が起源だと考えられている隕石は,エコンドライトである。(写真2)
- 非常に多くの、数百トンにも達する流星体が毎日、地球の大気に
突入してきます。 しかし、それらのほとんどが非常に小さく、それ
ぞれがせいぜい数ミリグラムです。 最も大きいものだけが地上に達
し、隕石になります。
- 平均的な流星体は、10〜70km/秒の速さで大気に突入してきます。
しかし、非常に大きいものを除いたすべてが急速に大気の摩擦によ
って、数百km/時に減速して、非常に小さい音響を伴って地球の表
面に衝突します。しかしながら、数百トンを超える大きい流星体は
ほとんど遅くなりません; これらの大きなもの(幸いまれですが)
が、クレーターを作ります。
- 小さい小惑星が地球に衝突したらどうなるかについての良い例は、
アリゾナのウィンズロウのそばのバリンジャークレーター(隕石ク
レーターとして知られている)です(写真6)。これは、およそ5万年前に直径およそ50mの鉄隕石によって形成されました。このクレーターは、直径1200mで深さ200mです。今まで、地球上でおよそ120個の衝突クレーターが確認されています。
- 直径が1kmよりも大きく地球の軌道に交差する小惑星は、おそらく、少なくとも1000個あります。
- おそらく、ヘファイストス(Hephaistos)かSL9くらいの大きさの彗星か小惑星の地球への衝突が、6500万年前の恐竜の絶滅を引き起こしたのでしょう。
- 観測された小惑星の数に基づいた計算は、地球上で100万年に3個の直径10km以上のクレーターが形成されるだろうということを示しています。地質学の記録とよく一致します。ユカタン半島のキクルブ(Chicxulub)のそばの直径180kmのクレーターような、より大きい衝突の頻度を計算するのは、より難しくなります;1億年に1回というのが、合理的な見積もりでしょう。
写真
-
コンドライト隕石
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- エコンドライト隕石
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- (上図) 鉄隕石
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- 火星からの隕石
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- 4ベスタのかけら
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説明
- バリンジャー・クレーター
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このほかの隕石についての情報
未解決の問題
- 1908年の中央シベリア上空のツングースカ火球の原因は、小
さい小惑星かそれとも他の何かだったのでしょうか?
- ユカタン半島のキクルブ(Chicxulub)クレーターを作ったもの(そして、お
そらく恐竜の絶滅の原因)は、彗星かそれとも小惑星だったのでしょうか?
... 太陽
... 小天体
... アイーダ
... 隕石
... 惑星間物質
...
ビル・アーネット著;1995年 7月 3日更新
村上登志男 訳;1995年 7月31日更新