土星の小さな月たち
土星一番内側の3つの月は:
パン
- パン (土星 XVIII) は、土星の一番内側の衛星です:
- 土星からの距離:133,583 km
- 直径:20 km
別名:1981 S 13
- パンは森・野原・羊の神で、人間の胴体と頭・山羊の足・角・
耳を持っています。
- 1990年、マーク・R・ショーアルターにより、
ボイジャーの写真から
発見されました。
- パンは、土星のA環のエンケ間隙の中に内側にあります。
- 環の近くの小さな月は、環に波状のパターンを作ります。パンの
発見以前に、A環のパターンの分析から小さな月の大きさと位置が
予測されました。10年前のボイジャーの写真をもう一度調べてみて、
予測された位置にパンが発見されたのです。
- 土星の環の中には、まだ発見されていない月がもっとあるかもしれません。
写真
- (上)パン
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- エンケ間隙の中のパン
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パンに関するもっと詳しい情報
アトラス
- アトラス (土星 XV) は、土星に知られている2番目の衛星です:
- 土星からの距離:137,670 km
- 直径30 km (40 x 20)
別名:1980 S 28
- アトラスは巨人で、その肩に天を載せて支えるよう、ゼウスに命じられました
;イァペトゥスと妖精クリメネの息子で、プロメテウス・エピメテウスの兄弟です。
- 1980年、R・テリルにより、
ボイジャーの写真から
発見されました。
- アトラスはA環の羊飼い衛星と考えられ
ています。
写真
- (上)アトラス
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アトラスに関するもっと詳しい情報
プロメテウス
- プロメテウス(土星 XVI)は、土星に知られている3番目の惑星です:
- 土星からの距離:139,350 km
- 直径:91 km (145 x 85 x 62)
- 質量:2.7e17 kg
別名:1980 S 27
- 英語では「プラミティウス」と発音します。
- プロメテウスは巨人で、オリュンポスから火を盗み出し、人類に与えたと言わ
れています。これをゼウスはひどく罰しました;イァペトゥスの息子で、アトラスと
エピメテウスの兄弟です。ギリシャ語で「プロメテウス」とは「先見の明」(洞察)
を意味します。
- 1980年、S・コリンズらにより、ボイ
ジャーの写真から発見されました。
- プロメテウスは、F環の、内側の
羊飼い衛星です。
- プロメテウスにはいくつかの尾根や谷・直径20kmくらいのクレーターがありま
すが、クレーターの数は近くの月、
パンドラ、
ヤヌス、
エピメテウス
より少ない様です。
- 非常に低い密度とアルベド値から、プロメテウス、パンドラ、ヤヌス、エピメ
テウスは、非常に穴の多い氷状の物体だと考えられています。(しかし、もちろんこ
れらの値には多くの不確かさがあります。)
写真
- (上)プロメテウス
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- 土星のやや細長い月、プロメテウス
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- プロメテウスの地図
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- プロメテウスとF環
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- プロメテウス、パンドラとF環
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プロメテウスに関するもっと詳しい情報
未解決の問題
- 土星の環と関連して、これらの月はどのよ
うな役割を果たしているのでしょうか?
- これらの月に関して、私たちはほとんど何も知りません。基本的な質量や大きさ
のデータも非常に正確とは言えません。
- パンとアトラスは、内部構造ではプロメテウスと似ているのでしょうか?
... 土星
... パン / アトラス / プロメテウス
... パンドラ
...
ビル・アーネット著;1995年 6月17日更新
久島 昌弘 訳;1995年 8月20日更新