(目的)
本綱領は、電子ネットワークを介してパソコン通信サービスを提供する国内の事業者および主催者(以下、電子ネットワーク事業者という)に対して、その運営理念、運営規模あるいはその運営形態にかかわらず、他人への誹謗中傷、公序良俗違反など様々な倫理問題が生じないようにするための基本方針を提示することにより、電子ネットワーク社会の健全な成長、発展に寄与することを目的として作成したものである。
(基本理念)
電子ネットワーク事業者は、ネットワークが社会に対して根本的な変革の力となるインパクトを持つものであると共に、賢明な使い方により今後の社会の発展、福祉向上のための有効な手段となることを認識し、以下の基本理念を遵守する。
1.電子ネットワークにおいて、言論の自由、人権の尊重など日本国憲法の精神を尊重する。
2.電子ネットワークにおいて、法および社会慣習により遵守すべきとされる公序良俗を尊重する。
3.全ての人が下記の事項に関して、電子ネットワーク上で不利益を被らないよう配慮する。
著作権、特許および商標などの知的所有権
名誉および信用
肖像権、プライバシーに関する権利などの人格権
4.電子ネットワークにおける良きマナーを啓発する。
5.電子ネットワークにおける寛容の精神を醸成する。
(運営基準)
上記を達成するために、電子ネットワーク事業者は、以下の基準に従った電子ネットワークの運営、管理を徹底する。
1.会員規約の整備 電子ネットワーク事業者は、その契約形態にかかわらず、パソコン通信サービスを利用する者(以下、会員という)が守るべき義務や禁止行為、電子ネットワーク事業者が取りうる処置についての規約(以下、会員規約という)を設定し、会員に徹底する。
1-1 電子ネットワーク事業者は、会員規約を整備し会員に徹底する。また、変更があった場合には、掲示板への掲示などにより会員に知らせる。
1-2 会員規約には、会員が守るべき義務や会員に対して禁止される行為および禁止行為に対する電子ネットワーク事業者などによる対応を明記するように努める。
2.対応窓口の明確化と管理体制の整備 電子ネットワーク事業者は、会員からの申し出に対して、的確な対応がとれるよう対応窓口を明確にすると共に、管理体制を整備する。
2-1 電子ネットワーク事業者は、会員からの申し出に対応するための対応窓口を設定し、広く会員に告示する。また、上記対応窓口に対する会員からの申し出に対し、できるだけ速やかな対応に努める。
2-2 電子ネットワーク事業者は、それぞれのケースに関して対応するための内規を整備し、対応する者によりその対応方法が異ならないよう心掛ける。
3.啓発活動の徹底 電子ネットワーク事業者は、健全なパソコン通信サービスの発展を目指して、会員に対してルールやマナーを徹底するよう努める。また、通常では分かりにくい規約上の補足事項として会員規約の具体的例示や詳細説明を記載し、日常から注意を喚起していく必要がある。
4.各種システムの整備及び対応方針の明確化 電子ネットワーク事業者は、電子ネットワークにおいて発生しうるトラブルを未然に防ぐため、各種システムを整備すると共に、各種サービス別に対応した指針を明確にして運営するよう努める。
以上